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ブランド名はフランス語で「衣装の園」。
ロゴデザインはバレエのチュチュにも似た矢車菊がモチーフとなっている。
「バレエの未来をデザインする」を理念として掲げ、バレエ衣装製作と販売に加えて、服飾専門学校や衣装製作講座での後進への指導、リサイクル素材を使用したバレエ用リハーサルスカートの製作と販売などを手掛ける。
代表の木村さんが現役ダンサーとして、今も舞台に立つ経験から「ダンサーの美しさを際立たせ、踊りやすさを叶える」衣装の製作が強み。踊り手の着心地と魅せ方への追及のため、日々マイナーチェンジを繰り返しながら、作品を進化させている。
【圧倒的クォリティを支える技術力】
起業は今年2年目だが、バレエ衣装製作のキャリアは20年を越えるという。理由を聞けば、8歳から長く所属していたバレエ団から社会人になった20代の頃にチケット制のスタジオに移籍。移籍先の方針で、衣装を自分で調達することになり「必要に迫られたんですよ。」とのこと。
これをきっかけに子どもの頃から夢見ていた衣装製作に初トライ!中学生時代には、デザイン画をノートに書くほどのアイデアもすでに持ち合わせていたため、1作目にも関わらず独学の域を超えた作品に仕上がったことで創作意欲が芽生えた。
自己流で衣装製作を始めてから10年後には、エスモード大阪校にてパターン(型紙)制作の知識と技術を習得。実際に衣装を仕立てるスキルはすでに10年選手であったため、先生や同じクラスの学生たちが驚くほどの技術がすでに身についていた。
「縫製作業には自信があったものの型紙を引くことに関しては全くの素人で、知識の必要性を感じ、きちんと学ぼうと思いました。」
2018年には東京の文化服装学院へ毎週新幹線通学。武者修行の日々を「学費の5倍もの交通費を使って通ったんですよ(笑)。」と懐かしそうに振り返る。
その甲斐あって、技術はさらに向上。プロとして専念する意向を固めていく。
起業を意識しながらも、会社勤めとの両立を続けていた頃、服飾専門学校から非常勤講師のオファーを受け、即決。講師の仕事に打ち込むため、26年間務めた会社を退職し、夢に向かって大きく舵を切る。
そしてついに2022年9月に開業届を提出する。
「起業をすると、企画、製造、営業、広報、サイトの運営など会社の全ての業務をひとりでこなすことになります。コンセプトを立てて企画を練り、材料を調達して衣装を作るだけではなく、お客さまのご希望やイメージをヒアリングを丁寧にお聞きするための接客スキルも必要ですし、展示会や撮影会を開催する行動力と、それらを広報するためのプレスリリースを制作する文章力も不可欠。加えてネットショップの管理運営も。会社員時代に学んだことを全て駆使できたのはラッキーでした。」
慣れない起業生活に奮闘しながらも、自らのダンサーとしてのキャリアを生かした衣装作りは次第にバレエ界のトップにも届き始める。いつも謙虚に自分の現在地を知り、さらに研鑽を進むその姿勢は、品質の高さに結び付き「地球の未来を考えたリハーサルスカート」は、有名バレエカンパニーのプリンシパルが「お気に入り」として、Instagramで紹介するほどのクオリティを誇っている。
飯島望未様(K-Ballet Tokyo プリンシパル)
この写真で着ているスカートはJardin des Costumes様のものです!
ジゼルのリハにもピッタリでほんとに愛用しています!!
丈も質感も完璧。ありがとうございます!
奥野凜様(ルーマニア国立オペラ座バレエ プリンシパル)
生地がとてもやわらかくて繊細で本当に素敵♡ウエストの花柄レースも
素敵なポイント。可愛いもの着ないとテンション上がらないよねー♡
大事なポイント!超おすすめです!
慌ただしい日々を送っていたとき、カナダのエージェントからのオファーで「Global Fashion Collective」というステージでパリコレに参加することが決定!
「まさかこんなに早く夢のまた夢のようなお話がやってくるとは…。現在は、衣装の受注は休止してショーの作品に集中しています。こういう展開になって初めて慌てているんですが(笑)定年で退職金を頂いて辞めたわけではないので、実は資金面ではあまり余裕が無く、大きなチャンスをものにするためとはいえ、実はなかなかなピンチです(笑)。」
「講師のお話が来た時に、会社を辞めたのは間違いではなかったとは思うのですが、資金的な面ではもう少し準備すればよかったな、と思います。現在は、パリコレのチャンスをものにして世界展開も目論んでいるので、クラウドファンディングなどで支援を募るなどの対策を講じています。もう1つ、資金とともに大切なのは人脈。思いがけない壁にぶち当たった時に相談できる人、俯瞰して事業にアドバイスをくれる存在が本当にありがたいです。起業家は、つい目の前のことに必死になってしまいがちなので、軌道修正をしてくれる存在として、友人や信頼できる人たちの存在の大切さを実感しています。」
オーダーメイドのサンプルとして製作した作品は、レンタル衣装として貸出可能。
各デザイン1サイズ1点のみ。
■サイズ:大人女性向けの9号前後(対応身長165~170㎝が中心)
■レンタル料:2週間16,500円~(衣装によって多少変動あり)
詳細は、こちらのサイトをご覧ください。
「Jardin des Costumes(ジャルダン デ コスチューム)」
代表 木村章子さん
創業:2022年9月11日
HP:https://jardin-des-costumes.com/
Instagram:https://www.instagram.com/jardindescostumes/